モンブランさんの万年筆から、コクヨさんのキャンパスノートまで。本作には思い出の文房具として、実在の文房具が多数登場します。読後、面白いと感じていただけましたら、ぜひ、皆さまの思い出やお気に入りの文房具を使い、本作の感想を書いていただければ、これほど嬉しいことはありません。
え? 感想文を書くなんてハードルが高い? そんな時は作中に登場する「四宝堂」店主・宝田硯のこんなセリフを思い出してみてください。
「まずは頭に浮かんだ言葉や文字をどんどん書き出すことをお勧めします。文章としての組み立ては、その後に考えれば良いかと。ああっ、間違ったとか、違うなと思った箇所は一本線で消すと良いですよ。あとで『やっぱり、あれ、使いたいな』と思った時に、読み返すことができるようにしておくことが大切です。ノートは御本人以外が目にすることはありませんから、丁寧に書く必要はないと思います。とにかく、頭に浮かんだ言葉をどんどん書き出す。それが大切です」
いかがでしょうか、これなら書ける気がしませんか? 効果は抜群だと思いますよ。何をかくそう、紹介文の〆切をとっくにすぎ、何を書こうか、うんうん唸っていた私が今、おかげで執筆を終えようとしているのですから。
写真:皆木 優子