「僕が買ってやるよ。専属の客になってやる」
―愛した彼は体を売って、生きていた

エッセイスト高山真がこの世に残した、
たった一冊の自伝的小説が今よみがえる。

主演:鈴木亮平 共演:宮沢氷魚
2023年新春 映画公開決定!

高山真様
あなたを探す旅を通して私は、

すでにあなたを他人とは思えないほど敬愛している

俳優 鈴木亮平(あとがきより抜粋)

『こんなオトコの子の落としかた、アナタ知らなかったでしょ』(飛鳥新社)でデビュー、『羽生結弦は助走をしない』(集英社)で一躍有名になったエッセイスト、高山真。様々なテーマを愛と毒のある切り口で、時に笑い、時に人生哲学に昇華させる彼の名コラムの奥には、哀しくも幸福なひとつの物語が存在した。2012年に小説家、浅田マコト名義で発売された「エゴイスト」には、彼の生い立ち、運命の人との出会い、そして別れがー2020年没後から1年、鮮烈な愛のかたちを描いた本作を高山真名義で復刊。

及川眠子(作詞家)

人を愛することで生まれるエゴ。愚かで汚くて醜い気持ちは、でも物書きという人種にとっては宝物だ。たくさん宝物を得られたから人生は上出来。今頃彼はそうほくそ笑んでいるだろう。そして地上には、高山真さんの遺したエゴが美しく輝いている。

ジェーン・スー(作家)

お会いしたのは一度きりでしたが、高山さんは鋭い言葉と温かい心が同居した、凛とした佇まいが素敵な方でした。改めてご冥福をお祈り申し上げます。

森 恒二(漫画家)

彼の言葉で私達は多くの未知な感情を彼と共有する事になるだろう。

ジェーン・スー(作家)

お会いしたのは一度きりでしたが、高山さんは鋭い言葉と温かい心が同居した、凛とした佇まいが素敵な方でした。改めてご冥福をお祈り申し上げます。

あらすじ

「母が死んで、『死にたい』と思っていた僕の何かは死んだ』。14歳で母を亡くした浩輔は、同性愛者である本当の自分の姿を押し殺しながら過ごした思春期を経て、しがらみのない東京で開放感に満ちた日々を送っていた。30代半ばにさしかかったある日、癌に冒された母と寄り添って暮らすパーソナルトレーナー、龍太と出会う。彼らとの満たされた日々に、失われた実母への想いを重ねる浩輔。しかし、そこには残酷な運命が待っていた・・・。

作者プロフィール

高山 真

東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる傍ら、エッセイストとして活躍。著書に『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』(小学館)、『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界』(集英社)、『愛は毒か 毒が愛か』(講談社)など。2020年没。

エゴイスト レビュー

好きな俳優が出ており、表紙が気になり購入をしました。また、小説の内容にも惹かれ、読んでみたいと思い、購入しました。作家の高山真さんは亡くなっているとの事で、とても残念ですが、心温まる作品で、多くの事を考えさせてくれる作品でした。この作品に書店で出会えて良かったと思います。ありがとうございます。 (30代 男性)
映画化が決まり、ぜひ映画を観る前に、原作を読みたいと思って、書店に注文しました。これがきっかけです。読みながら、何回も涙を流しました。私も、24歳で母を肝臓癌で亡くしました。3ヶ月の闘病生活でしてが、既に働いていた私は充分に母の世話もできず、満足に話もできず、あっという間の出来事でした。だから、いつも「ごめんなさい」という言葉を言いながら、位牌の前で手を合わせています。読み終えて、主人公の「愛」の前では、男性同士であっても、何も恥じることはなく、隠すこともなく、それはとてもナチュラルで深々と心に沁みるストーリーでした。高山真さんに感謝しかありませんでした。そして、2月には必ずこの映画を観に足を運ぶつもりです。 (60代 女性) 
不謹慎ながら、作中の龍太のお母さんが羨ましかったです。私の母親は、私が3歳の時に乳飲み子の弟を抱えて離婚し実家に戻り、両親も看取りました。私が働き親孝行出来るタイミングで鬱病を煩い自死という形で57年の自分の生涯を終えてしまいました。 今、57歳になり高校卒業間近の娘がいる自分は、まだまだ死ねない。 母親に出来なかった親孝行を、浩輔が出来ていて嬉しかったです。 (50代 女性) 
映画鑑賞が好きで、最新映画をチェックしているときに、エゴイストを知りました。原作をもとに映画化されるものだと知り、本書を読んでから映画を観たいと思い購入したことがきっかけです。 (20代 女性) 
俳優の鈴木亮平さんのTwitterを見て、映画を見る前に原作を読んでみたくて購入しました。購入してとても良かったです。ずっと大事に保管し、何度も読み返したい本の一つになりました。  (30代 女性)
とてもとても泣けました。胸が一杯になりました。人との結びつきや、愛やエゴなど、とても考えさせられました。特に、本書に出てきた「愛も優しさも情も、いつも遅れて届く」という一文が印象的でした。 読めて良かったです。 (30代 女性)
映画化が決まり、ぜひ映画を観る前に、原作を読みたいと思って、書店に注文しました。これがきっかけです。読みながら、何回も涙を流しました。私も、24歳で母を肝臓癌で亡くしました。3ヶ月の闘病生活でしてが、既に働いていた私は充分に母の世話もできず、満足に話もできず、あっという間の出来事でした。だから、いつも「ごめんなさい」という言葉を言いながら、位牌の前で手を合わせています。読み終えて、主人公の「愛」の前では、男性同士であっても、何も恥じることはなく、隠すこともなく、それはとてもナチュラルで深々と心に沁みるストーリーでした。高山真さんに感謝しかありませんでした。そして、2月には必ずこの映画を観に足を運ぶつもりです。 (60代 女性)